50歩100歩

歩く人のブログ。

無職 vs 虫

無職のクセに山に登ってきた。

登山初心者の僕にはちょうどお手頃の高い山、丹沢。今回はちょっと頑張ってみようと思って、焼山登山口から大倉までの約24kmというちょっと長い道のりを計画。

奥さんは「はぁ?無職の分際でいっちょまえに登山?」と、もちろんいい顔はしなかったが、「万が一の時は保険金もおりるからさ。。。」などと説得し、ようやく理解を得ることに成功した。

早朝の「焼山登山口」のバス停を下り、登山を開始。数10分後「ヤマビル注意」の看板に遭遇。せやせや、そろそろ「ヒル下がりのジョニー(※1)」でもふきつけておこうかしらん、と思って靴をパッと見た瞬間、靴と靴下の間に一匹のヤマビルが。

「うああああああああああああああああああああー!(※2)」

山にこだまする無職の叫び声。

もう本当に帰りたくなった。でも、帰るとしてもヤマビルたちの棲息地を再び通過しなければならない。仕方なく、足早に、そして30秒毎に靴を点検しながら山頂を目指した。スプレーのおかげだろう、無事に無傷で焼山頂上付近まで到着した(靴に登ってきた輩が一匹いたが、スプレーで撃退した)。全身汗だくだった。

24㎞という道のりは肉体的に苦痛だったが、吸血虫は精神的に苦痛だった。無職に対して、世間も山もそんなに甘くはないのだ。

丹沢の北側は、次は冬に来よう。そしてその時は就職していよう。と思った。

 

※1 http://amzn.asia/d/2Hi72Go
※2 『君の膵臓を食べたい』のオマージュ。